先日、長年なんとなく入っていた地震保険を解約しました。手続きの際に言われたのが、
「建物の保険は解約しても、家財だけでも残しませんか?」
という提案。
たしかに、テレビや冷蔵庫、洗濯機など壊れたら困る物はあるし、ちょっと心が揺れました。でも…考え直してみたんです。
家の中を見回して気づいた。「守るほどの物、うちにある?」
ここ最近の断捨離ブームのおかげで、我が家もかなり物が少なくなってきました。最低限の家具、必要な家電、あとは子どもたちの生活に必要なものだけ。
昔みたいに「高価な家具がたくさんある」とか、「ブランド物がある」わけでもないし、もし全部壊れたとしても、自分たちで少しずつ買い直せばいいレベルだなと思ったんです。
モノを減らせば、リスクも減る
「家財が多ければ保険で守る」これは確かに正しいけど、逆に言えば、守るほどの物がなければ保険も不要。
それに、モノが少なければ避難時も身軽だし、地震で壊れる確率も下がる。そう考えると、“備える”より“減らす”ほうが安心につながるんだなって実感しました。
また、定期的にモノを見直す習慣がつくと、「本当に必要な物は何か?」がはっきりしてきます。結果として、防災リュックや備蓄も厳選されて、災害時に必要なものをすぐ取り出せる状態に。保険よりも、日頃の備えと暮らしの工夫の方がずっと効果的に感じました。
地震保険の誤解「建て直しできる」と思ってた
そもそも私が地震保険に入っていた理由、それは「地震で家が壊れたとき、保険でなんとかなるだろう」という安心感でした。でも、それが大きな誤解だったんです。
地震保険は火災保険とは別で、地震・津波・噴火などの自然災害による損害をカバーしますが、補償内容はとても限定的です。
例えば、火災保険で建物を2000万円で契約していても、地震保険ではその50%=1000万円が限度。そしてその全額が支払われるのは「全損」と認定された場合のみ。
実際には「一部損」や「小半損」と判定されると、数十万円〜数百万円しか支払われないケースがほとんど。
東日本大震災でも、多くの被災者が「一部損」扱いで、地震保険からの支払いはわずかでした。「家が傾いて住めない状態なのに、全損じゃないから保険金が少なかった」という声も多かったんです。
保険の前にできること|生活を見直すという選択肢
そうした地震保険の現実を知ったとき、私は「保険を増やすより、生活そのものを見直した方が良い」と思いました。
- 家を丈夫にする(家具の固定、耐震補強)
- 災害時に持ち出せる防災バッグを準備する
- 少ないモノで生活し、壊れてもすぐ立て直せる暮らしを整える
- 緊急時の家族の連絡手段や避難場所を確認しておく
こうした取り組みは、一度やっておけば保険のように毎月の支払いもありませんし、気持ちの安心にもつながります。
保険を見直す=固定費を見直すことにもなる
そしてもう一つ大きいのが「固定費の見直し」という観点です。
地震保険も家財保険も、年間で数千円〜数万円の保険料がかかります。それを10年、20年と払い続けるとかなりの金額に。
今回解約してみて、家計の中で意外と「なんとなく払い続けている保険」が多いことにも気づけました。
- 本当に必要な保障か?
- そのリスクに対して、保険以外の備えはできないか?
- 生活スタイルの変化に合わせて保険もアップデートしているか?
こういった視点で見直すと、不要な支出がかなり減らせると実感しています。
まとめ|「保険に入る」ではなく「備え方を考える」
地震保険を解約し、家財保険もつけませんでした。理由はシンプル。
必要なモノだけで暮らすようになった今、守るほどの家財がない。だから、保険よりも日々の備えを大事にしたい。
保険は安心を買う手段のひとつ。でも、それが**本当に自分の暮らしに必要か?**を考えることはもっと大事。
そしてなにより、モノを減らすことで「本当に必要なもの」が見えてきて、暮らしも心もスッキリしました。
これからも、「足す」より「減らす」選択を大切にしていきたいと思います。
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