家庭環境がしんどい人に、自衛隊という道を知ってほしい

「家にいても気が休まらない」
「親といるのがストレス」
「この先の未来が見えない」

そんなふうに悩んでいる人に、自衛隊という選択肢を伝えたいと思っています。

僕自身、家庭環境が良くありませんでした。
実家はボロボロで、床に穴が空いていたし、夏はクーラーもない部屋で隙間風と蚊と戦う毎日。
親とも会話らしい会話はなく、「だるい」「めんどくさい」が口癖の学生時代でした。

進学するお金もなかったし、かといって働きたい職場も見つからない。
学校から紹介される求人は、どこかの工場か、知り合いの畑仕事。
それが「当たり前」と言われる環境でした。

「免許が無料で取れるらしい」それがきっかけだった

地元は田舎で、車の免許は生活に必須。
でも学生のうちはお金がなく、姉や兄のように就職してから取るのが定番でした。

そんなとき、「自衛隊に入ればタダで免許が取れるらしい」と聞いて、
ふと「自衛隊、行こうかな」と親に言ったのが始まり。

するといつの間にか、親が地方協力本部に連絡していて、
数日後には広報官が家に来て、あれよあれよという間に試験日と勉強の日程が決まっていきました。

当時の自分は、提出書類すら期限内に出せない、完全に“舐めた学生”。
就職活動も「してやってる」くらいの感覚で、完全に客気分でした。

でも、あのとき自衛隊に入ったことは、今でも本当に良かったと思っています。

入隊してまず感じたのは、環境の良さです。
綺麗な隊舎に、エアコンがある部屋。
3食きちんと出て、決まった時間に寝て起きる生活。

それだけで、体も心も整っていきました。

自衛隊は、特別な才能やスキルがない人でも、まず「生活の安定」が得られます。
これは、家庭が荒れていた人間にとって、とても大きなことです。

さらに、訓練を重ねていく中で、自然と体も鍛えられていきます。
僕は小中高と部活に入ったこともなく、運動に自信があったわけじゃありません。

でも、続けているうちに体が変わり、「やればできるんだ」という自信がついてきました。

心と体が安定すると、考え方も変わります。
以前は「親が言うことは絶対」「この家からは出られない」と思い込んでいたけれど、
少しずつ、「親なんて、血のつながった他人なんだ」と冷静に見れるようになってきた。

もちろん、家族を大事にできる人は素晴らしい。
でも、自分を壊してまで我慢する必要はない。

家庭が壊れているなら、まず自分を守れる場所に逃げていい。
そして立て直す力を、自衛隊は与えてくれる。

田舎の閉鎖的な空気に押しつぶされそうな人。
学校や先生から紹介される求人にピンとこない人。
家の中に未来が見えない人。

そんな人にこそ、自衛隊を知ってほしい。

いろんな人と出会って、自分の狭かった世界に気づける。
規則正しい生活の中で、自分に自信が持てるようになる。
最低限の生活を保証してくれる環境で、人生を立て直す準備ができる。

自衛隊は、単なる「就職先」じゃない。
心と体を整えて、人生を切り替えるきっかけをくれる場所なんです。

家庭環境は選べない。
でも、自分の未来は選べる。

今がしんどいなら、変わろうとしていい。
逃げるんじゃなくて、「違う道を選ぶだけ」。

僕は、自衛隊に入って人生が変わりました。

あなたも、もし悩んでいるなら、
「こんな道もあるんだ」と、心の片隅にでも置いてもらえたら嬉しいです。